「炎の資格」とファゴット
今回のDNAフィル演奏会。注目の1曲と言えばやはり、池辺晋一郎作曲ファゴットとオーケストラのための協奏曲「炎の資格」です。
この曲を生演奏で聞いた経験がある方は、おそらくそうはいらっしゃらない事と思います。この曲が録音されたCDも一枚しか発売されておらず、YouTubeでもこの演奏を見つける事はできません。おそらく山陰初演、まさに今回の演奏会の目玉と言ってよいでしょう。
この「炎の資格」とはいったいどういう意味なのか?
それを考察する前に、まずファゴットという楽器について少し振り返ってみましょう。手軽にwikipediaで調べてみました(笑)
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ファゴット(伊: fagotto)は、木管楽器の一つで、オーボエと同様に上下に組み合わされた2枚のリードによって音を出すダブルリード式である(複簧管楽器)。低音~中音部を担当する。英語に従い、バスーン、またはバズーンともいう。
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と記載されています。
写真のような形状をしており、木の棒を二つに折り曲げて重ねたような、まるで薪の束のような形ですね。実は、ちょっと綴りが違いますが、fagotとは、薪束という意味なんです。ちなみにバスーン(bassoon)のbassoは低い音、という意味です。
薪の束のようなファゴット、そしてそこから吹き出される音、魂のこもった炎のような音・・
この切り口から、「炎の資格」の秘密のシッポをつかめるかもしれません。次回は、この「炎の資格」について、ある人気アニメ映画の一場面を交えて考察してみたいと思います。